Garikai
Tirikotiガリカイ・ティリコティ
![]()
ガリカイ氏は、ジンバブエで今もっとも前衛的なムビラをつくり、前衛的な演奏をするアーティストである。古来、ジンバブエではまったく同じチューニングのムビラを使ってセッションをするのが伝統だった。しかしガリカイ氏は、主に主旋律を奏でる中音域ムビラに加え、ベースラインを担当する超低音域ムビラ、およびトライアングルや鈴のようなパーカッション的役割を担う超高音域ムビラといった、ある特定の音域のみを弾くことを目的とするムビラを制作した。これはムビラの世界では初めての試みだった。これによって、ムビラ・ゼナリラのように、異なったチューニングのムビラ数台を使ってバンド演奏をするアーチストが現れたのである。
もうひとつ、ガリカイ氏に関して特徴的なことは、彼を尊敬しムビラを愛する若者たちが工房に集まって、共同生活を送りながら共同作業でムビラを制作していることである。通常ムビラアーティストは、理論、材料選びから制作、チューニングなど、あらゆる工程を単独で行うものであった。しかしガリカイ氏はこの伝統的なスタイルを踏襲せず、独自のファクトリーを展開している。チューニングにもオリジナリティを発揮するなど、多くの面で独創的な活動が目を引くアーティストなのだ。
ガリカイ氏の演奏を聞くには上の”サウンドボタン”をクリック!
![]() |
|